グローバルファンド第55回理事会が2026年7月に開催され、各国がグローバルファンドの支援から自立(移行を完了)した後も、品質が保証された保健医療製品を手頃な価格で継続的に調達できるよう、調達プラットフォームの利用拡大に向けた方針が承認されました。
1.グローバルファンドの調達メカニズムを各国の財源でも活用
グローバルファンドは、共同調達メカニズム(PPM)を通じて各国の需要を集約し、品質が保証された医薬品や診断薬、蚊帳などを安定的かつ競争力のある価格で調達・供給しています。グローバルファンドの調達規模は大きく、2025年には約12億ドル規模の保健医療製品を調達し、そのうち約10億2000万ドルがPPMを通じて80カ国以上へ供給されました。
今回グローバルファンドの理事会で承認された方針では、グローバルファンドの無償資金ではなく、各国政府の国内予算や他の資金を活用する場合でも、グローバルファンドの調達プラットフォームを利用できるようになります。これにより、グローバルファンドの支援終了後も、各国は品質が保証された保健医療製品を競争力のある価格で調達し続けることが期待されます。
2.2017年から続く国内資金を活用した調達の取り組み
この仕組みは突然始まったものではありません。
グローバルファンドは2017年から、各国が自国の予算を使って、グローバルファンドが運用する調達プラットフォーム「wambo.org」から品質保証された保健医療製品を調達する試行を始めました。その後、対象を広げながら運用が続けられ、2022年には独立した評価も行われています。
こうした経験を踏まえ、現在では、グローバルファンドからの支援に頼らずに、各国が自国の資金で必要な保健医療製品を調達するための仕組みとして活用されています。
3.第8次増資実施期間では、「移行」を支える重要な仕組みへ
2026年7月理事会では、第8次事業実施期間(2027年~2029年)に多くの国がグローバルファンドの支援から自立(移行)することを見据え、この仕組みをさらに発展させる方針が示されました。
グローバルファンドは、各国が段階的に国内財源へ移行できるよう、移行準備を重要な課題として位置付けています。第8次事業実施期間には35カ国・61プログラム、第9次事業実施期間にはさらに12カ国・21プログラムが支援終了を迎える予定です。
また、多くの国では調達時の前払い(pre-payment)が利用の障壁となることから、理事会は、ブリッジ・ファイナンス(前払いが難しい国に対して調達資金を一時的に立て替え、各国の支払いまでの資金ギャップを埋める仕組み)の導入を承認しました。これにより、グローバルファンドは、各国が国内財源へ移行した後も、必要な保健医療製品へのアクセスを維持できるよう支援します。
〇関連資料:
2025年理事会プレスリリース(日本語)こちら
第48回理事会資料(「Non-Global Fund financed procurement through wambo.org」)こちら



