インドにて グローバルファンド増資プロセスが開始

  • 2019年2月7-8日
  • インド・デリー

この記事の掲載日 : 2019年02月09日(土) この記事のカテゴリー : , ,



2019年2月7-8日にかけて、インドのデリーにて、グローバルファンド第6次増資をキックオフする増資準備会合が開催されました。インド政府の主催により開かれた本会合では、多くの国の閣僚、政府関係者、国際機関等の幹部、市民社会、民間財団、企業の代表が一堂に会し、三大感染症の流行を終息させるため国際社会が一丸となって増資を成功させ、感染症との闘いを強化することを誓いました。

資金を受ける立場の国が増資関係の会合を主催するのはグローバルファンド史上初めてのことです。世界で最も多い結核患者を抱えるインド政府の感染症終息に対する確固たる決意を象徴するものであり、またドナー国だけでなく実施国も含めた国際社会全体の共同責任として増資を成功させるというグローバルファンドの意思を象徴するものでもあり、インドのリーダーシップのもとで新たなモメンタムが生まれた会合となりました。

Left to right: MC Shivani Pasrich; Dr. Soumya Swaminathan, WHO Deputy-Director General for Programs; Her Excellency Professor Agnès Buzyn, French Minister of Solidarity and Health; Shri J.P. Nadda, India’s Minister for Health and Family Welfare; Shri Piyush Goyal, India’s Minister of Finance and Corporate Affairs; Peter Sands, Executive Director of the Global Fund; Jean-Claude Kugener, Ambassador of the Grand Duchy of Luxembourg to the Republic of India. (photo: The Global Fund)

グローバルファンドは去る1月12日に、第6次増資の投資計画の概要を公表し、2020~22年に必要となる資金を調達する第6次増資の目標を最低140億ドルとすることを発表しています。続く今回のデリーの会合では、投資計画のフル・レポートが発表され、投資計画の詳細なプレゼンテーション、ドナー国、実施国双方の閣僚や政府高官から今次の増資に向けての期待や決意が表明されたほか、投資計画をめぐるWHO, UNAIDS, Stop TB Partnership, RBM Partnership to End Malariaなどグローバルファンドのパートナー機関との対話、さらに、「UHCとSDGs3のための進捗とイノベーションの加速」、「コミュニティと若者の力の動員」、「保健のための持続的な資金」などのセッション、そして感染症の当事者である若者が自らの病やスティグマとの闘い、グローバルファンドの支援で得た恩恵を語る機会が設けられました。

会合で公開された投資計画のデータ・ビジュアル動画。

投資計画のキャンペーン・ビデオ。

UHCのセッションで、日本政府を代表して基調講演を行った平松賢司駐インド日本大使は、三大感染症の疾病対策とUHC達成に向けた努力は双方とも重要かつ相互補完的であり、決して垂直/水平アプローチといった二項対立でとらえるべきではないと強調し、グローバルファンドはUHCの達成のために重要な役割を担い、かつ責任を負っていると述べました。

また、UHCとグローバルファンドの使命の双方に共通する事項として、(1) 多様なステークホルダーの協調を進める必要性、(2) 受益国が自らの政治的意思を強化し国内資金を動員することの重要性、(3) 企業セクターとの協働とイノベーションの3点を挙げ、日本は、G20, TICAD VIIなど本年日本が主催する主要国際会議でUHCとグローバルヘルスを主要課題として取り上げ、各国の政治的なコミットメントを引き出すためにリーダーシップを発揮していきたい、と結びました。(駐インド日本大使館のウェブサイト上記事はこちら

UHCセッションで基調講演する平松賢司駐インド日本大使

なお、今回の会合で、第6次増資に対する第1号の拠出誓約として、ルクセンブルグから新たに900万ユーロ(第5次増資時の拠出より11%増)の誓約が発表されました(プレスリリース)。またこれに続き、翌2月9日にエチオピア・アディスアベバで開催されたAU総会併設会合Africa Leadership Meetingでは、アイルランドより、グローバルファンドへの新たな拠出は50%以上増加させる(同国の第5次増資での拠出額は3000万ユーロ)と発表がなされ(プレスリリース)、前回比増加の基調で第6次増資への拠出誓約の口火が切られました。


 

詳細は以下グローバルファンドのプレスリリースをご覧ください。

Global Partners Commit to Step Up the Fight Against AIDS, TB and Malaria (February 8, 2019)

世界のパートナーが、エイズ・結核・マラリアへの闘いの強化を誓約 (February 8, 2019)

インドの増資準備会合で発表されたグローバルファンド第6次増資の投資計画書は以下からダウンロード可能です。Full report (英文) Summary 和文 | 英文

この投資計画には、今回の増資で目標額を調達できた場合に何が達成できるか、グローバルヘルスの進捗を阻む新たな脅威は何か、そして今、闘いを強化しない場合に生じるリスクについて詳述しています。


グローバルファンドの増資について

グローバルファンドは、 3年に一度、三大感染症対策に必要な資金額を算定し国際社会に呼びかけて資金を調達する。これを増資(replenishment) と呼び、そのプロセスは、各国が資金拠出を表明する「増資会合」とその数か月~1年前に開かれる「増資準備会合」の2会合から成る。

増資関連の2会合は通常ドナー国の回り持ちで開催され、 前回第5次増資準備会合は2015年12月に東京で、増資会合は16年9月にカナダ・モントリオールで開催された。第6次増資では、増資準備会合が今年2月にインド・デリーで、増資会合が10月にフランス・リヨンで開催される。

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