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IMFのワーキングペーパー「新型コロナの長期にわたるリスクを管理するためのグローバル戦略」発表

2022年4月5日
IMFのワーキングペーパー「新型コロナの長期にわたるリスクを管理するためのグローバル戦略」発表

パンデミック対策の資金は、世界経済に対するリスクへの対応として認識すべき

グローバルファンドのピーター・サンズ事務局長が著者の一人として加わった、国際通貨基金(IMF)によるワーキングペーパーA Global Strategy to Manage Long-term Risks of COVID-19」が、4月5日に発表されました。これは、IMFが、CEPI(感染症流行対策イノベーション連合)、グローバルファンド、ウェルカム・トラストとの共同でまとめたものです。新型コロナとの闘いが長引く中、新しいフェーズに移行していくための戦略として重要な4点を挙げているほか、世界のあらゆる場所でパンデミックを終わらせることが、世界経済の面でも、健康の面でも、そして道徳的にも緊急課題であると主張しています。

要約

パンデミックは終わっておらず、健康被害や経済的損失は拡大し続けている。新型コロナが長期化することは明白になり、今後どのように進化するかについては、(地域内で緩やかな感染が続くという)エンデミック・シナリオから、危険な変異株が発生するというシナリオまで、非常に異なるシナリオが存在する。このことは、新型コロナの不確実性と長期的なリスクの両方に対応する新しい戦略が求められていることを意味する。このような戦略には、4つの重要な政策的含意がある。

第一に、ワクチン以外のものも公平に入手できるようにして、1つの包括的なツールキットをそろえる必要がある。第二に、進化するウイルスを監視し、ツールキットをどんどんとアップグレードしていく必要がある。第三に、新型コロナへの対応を、緊急危機対応から持続可能な戦略へと移行させ、他の健康課題や社会の優先事項とバランスを取りながら統合していく必要がある。第四に、新型コロナの後にくる将来の感染症の脅威に対して、統一されたリスク軽減のアプローチが必要である。

パンデミック(世界的流行)になる可能性を持つ感染症は、世界経済の安全保障と健康の安全保障に対する脅威である。国際社会は、パンデミック対策のための資金は、特定の国の開発ニーズだけでなく、世界経済に対する体系的なリスクに対応していることを認識すべきである。国際社会はパンデミック対策および、国内外の保健システム強化のために追加的な資金を割り当てるべきであり、そのために必要なグラント(無償資金協力)は、今年は約150億ドル、その後は毎年100億ドルである。

(FGFJによる仮訳 英文を正文とする)

グローバルファンドのピーター・サンズ事務局長は、本ワーキングペーパー発行のIMFプレスリリースの中でで次のように述べています。

「新型コロナとの闘いの次のフェーズは、これまでとは異なるものになります。私たちは、進化し続けるウイルスとの長い闘いに入っています。そのためには、より持続可能な対応に移行しなければなりません。それはすなわち、新型コロナに対応し、エイズ、結核、マラリアといった従来からあるパンデミックに取組み、将来おきるパンデミックの脅威に備える、こうした対策の相互の関連性をきちんと認識した対応が求められているのです。

既存の感染症に対する介入と、将来の感染症流行を予防、検知、対応するための取り組みとの相乗効果を意識的に最大化し、健康のためのシステムに対する投資を強化する必要があります。コミュニティ・システムを含む、より強力で強靭な保健システムによって、私たちは、致命的な感染症から、あらゆる場所のすべての人を守ることができるのです。」

その他、共著者であるギタ・ゴピナスIMF筆頭副専務理事、リチャード・ハチェットCEPI(感染症流行対策イノベーション連合)CEO, ジェレミー・ファーラーウェルカム・トラスト理事長のメッセ―ジは以下からご覧ください。

プレスリリース New IMF Staff Paper Strategy to Manage the Long-Term Risks of COVID-19

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