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世界マラリア報告書2016が発表

2016年12月15日
世界マラリア報告書2016が発表

世界保健機関(WHO)より、世界マラリアレポート2016(World Malaria Report 2016)が12月13日に発表されました。主なポイントは以下の通りです。

発症件数と死亡者数

  • 2015年、世界のマラリア発症件数は2億1200万件、マラリアによる死亡者数は42万9000人と推定されています。発症件数と死亡者数の多くはWHOアフリカ地域で発生し、それぞれ90%と92%を占めています。また、全死亡者数の70%は5才以下の子どもと推定されています。
  • マラリアの発症件数は2010年から2015年の間に21%減少し、マラリアの死亡率は29%減少しました。その中、WHO西太平洋地域での死亡率は58%も減少、次いでWHO東南アジア地域(46%)、WHOアメリカ地域(37%)、WHOアフリカ地域(31%)の順で死亡率が減少しています。

検査と治療

  • 2015年、アフリカの22の国では発熱で保健医療施設を訪れた子どもの約半数(51%)がマラリアの診断検査を受けました。2010年に比べ21%増えました。
  • 2015年、アフリカの20の国では31%の女性が妊娠初期以降の毎回の妊婦健診でマラリア予防治療を受けました。2010年の6%より大幅に増加しました。

感染の予防

  • 2015年、サブサハラアフリカ地域でマラリア感染リスクがある人口の53%は、就寝時に殺虫剤処理蚊帳(ITN)を使用、2010年の30%より増加。
  • 2015年、世界全体では1億600万人(うち4900万人はアフリカ)が屋内残留性噴霧(IRS)によってマラリアの感染リスクから守られています。

マラリア対策の資金調達

  • 2000-10年、世界全体のマラリア対策資金は大きく増加したものの、それ以降ほぼ横ばいです。2015年のマラリア対策のために調達された資金は29億ドル、うち32%はマラリアまん延国による拠出です。グローバルファンドが提供する資金は、国際的なマラリア対策の45%を占め、世界のマラリア対策を支える重要な資金となっています。
  • 世界保健総会で採択された2016-30年のマラリアに対するWHOグローバル技術戦略の2020年中間目標を達成するためには、資金の大幅増加が必要とされています。

詳細は以下ウェブサイトをご覧ください。
WHOニュースリリース(2016年12月13日)
Malaria control improves for vulnerable in Africa, but global progress offtrack

 

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