日本国際交流センター(JCIE)は、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) に対するグローバルな対策を推進する画期的な枠組みである「ACTアクセラレーター(ACT-A)*」 の進捗状況や最新情報、課題などを定期的にお伝えする『ACT-A WATCH 』を今年の4月に創刊しました。今月発行された第2号をご紹介します。
ヘッドライン
・「ワクチンサミット」開催
・現物供与の表明、相次ぐ
・「フェアシェア(公平な分担)モデル」公表 目標額未達の国多く
・G7、8 億7000 万回分のワクチンを供与へ
・ワクチン、「より多く、より早く」
・ワクチンの自前生産に向けて立ち上がるアフリカ
・資金不足に陥る3分野
・検査は命を救う
・酸素不足で命を落とす人も
・「特許放棄」はワクチン普及の鍵?
・国際機関トップが共同書簡
◇バックナンバー
ACT-A WATCH 第1号(2021年4月28日発刊)
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FGFJ Pick-Up
資金不足に陥る3分野/検査は命を救う
ACTアクセラレーター(ACT-A)の4部門のうち、ワクチンに関しては、資金援助や低・中所得国への現物供与の動きが加速する一方で、他の3分野(検査、治療、保健システム)は深刻な資金不足に陥っています。しかし、ワクチンが全世界に行き渡るまでに相当な時間がかかる中、検査をはじめとする他の手段で感染を抑え込むことが求められています。また、ワクチンの有効性の確認や変異株の監視にも検査は不可欠です。こうした検査の必要性に関して、専門家の見解や世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)のピーター・サンズ事務局長のメディア寄稿文も交えて記載されています。
*ACTアクセラレーター(Access to COVID-19 Tools (ACT) Accelerator)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を収束させる上で決め手となる検査、治療、ワクチンの3つの医療ツールの開発、生産を加速化し、低・中所得国への公平なアクセスを実現させるため国際協働の枠組み。G20の提唱に基づき、各国政府と世界保健機関(WHO)を初めとする国際機関や民間財団によって2020年4月に立ち上げられた。