グローバルファンド日本委員会 アドバイザリーボード勉強会を開催

  • 2021年6月25日(金)

この記事の掲載日 : 2021年07月02日(金) この記事のカテゴリー :



グローバルファンド日本委員会(FGFJ)は、去る6月にアドバイザリーボードの勉強会を開催し、アドバイザリーボードのメンバーおよびその関係者が参加しました。会では、2017年から4年間にわたり、マラリアの専門家として、グローバルファンドの技術審査委員を務められた狩野繁之 国立国際医療研究センター研究所 熱帯医学・マラリア研究部長に、資金要請に対するグローバルファンドの審査の仕組みやインパクト最大化への創意工夫、新型コロナの影響、日本のODAとの連携などについてお話を伺いました。

技術審査委員会は、グローバルファンドの独立諮問機関です。低・中所得国から提出される資金提供の要請(コンセプト・ノート)に対して、厳密で独立した技術的評価を提供する責任があり、審査は厳格なクライテリアに則って行われています。また同委員会は、グローバルファンドの戦略の策定や実施においても重要な役割を果たしています。

技術審査委員会は、エイズ、結核、マラリアといった疾病に特化した評価をする専門家に加え、人権・ジェンダー、保健システム、財政の専門家で構成されていることが特徴です。人権・ジェンダー、保健システム、キーポピュレーション(対策を進める上で鍵となる集団)に配慮が行き渡った資金要請書になっているかをみることが必要との観点から、これらの分野の専門家も入り、包括的に審査にあたっています。

狩野先生は、「グローバルファンドがこれまで三大感染症対策で実施してきた保健システム強化が、新型コロナウイルスの流行対策を下支えする仕組みとして役立っている」と指摘します。保健システムを強化してきた国では、例えば薬や蚊帳といったモノさえ入手できれば、配布されるシステムができあがっている一方で、保健システムが未整備の国では、モノが入手できたとしても、配布されない現象が起こっているといいます。

日本のODAとの連携について、グローバルファンドは感染症対策を全国展開することはできるが、最後のいわゆるlast one mileの対策に広げるところまでは手が届いておらず、そうしたところは、日本の顔が見える二国間援助を行うといった連携が可能であろうと、期待を述べました。


?インタビュー記事の紹介

今現在、日本から3名が技術審査委員として活躍中です。過去に技術審査委員を務められた方々へのインタビュー記事をぜひご覧ください。

日本人とグローバルファンド Vol.1 井戸田一朗氏「このお金を無駄にしてはいけない、人の命を救いたい。心はみな一致していました」

日本人とグローバルファンド Vol.7 永井真理氏「国際保健の現場と上流を往還しながら」

日本人とグローバルファンド Vol.8 狩野繁之氏「小さな蚊が見せてくれた、大きくて広い国際医療の世界」