グローバルファンド日本委員会の欧州におけるパートナーであるグローバルファンド欧州委員会が、グローバルファンドのマーケット・シェーピング(市場形成)の取り組みについての報告書「Market Shaping for Sustainable Transitions」をリリースしました。
「Market Shaping for Sustainable Transitions」(持続可能な移行のための市場形成)
グローバルファンド欧州委員会著
協力:フレンズ・オブ・ザ・ファイト(米国におけるパートナー)、グローバルファンド日本委員会
2025年10月発行
■フレンズ・オブ・ザ・グローバルファンド・ヨーロッパ(Friends of the Global Fund Europe)のウェブサイト
グローバルファンドが取り組むマーケット・シェーピングとは
グローバルファンドの支援対象国では、エイズ、結核、マラリアの新規感染者数が、グローバルファンド発足の2002年以降、42%減少しました。またグローバルファンドのパートナーシップの支援により、2002年から2024年末までに7000万人の命が救われ、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ指数は45%から68%に向上しました。
しかし、低・中所得国では、依然として何百万人もの人々が基本的な保健医療製品(蚊帳、治療薬、ワクチン、診断テストや診断機器など)にアクセスできていません。製品価格や非効率なサプライチェーン等がアクセスを阻む障壁になっています。
グローバルファンドはその大きな事業規模を活かして、世界水準の厳格な品質基準を満たした保健医療製品の生産をメーカーに後押しし、保健医療製品をより手頃な価格で入手しやすく信頼性の高いものにするために、低・中所得国向けの供給能力の向上や価格引き下げといった市場形成(マーケット・シェーピング)に注力しています。品質保証された保健医療製品を必要とする人に最適な形で入手可能かつ手頃な価格で提供できる能力を向上させることは、エイズ、結核、マラリアといった疾病対策の中核をなすからです。
本報告書は、グローバルファンドが市場形成、公平なアクセス拡大、そしてそれらを持続可能にするために果たしてきた役割をケーススタディも提示しながら論じています。
報告書の「広範な持続可能性・移行・コ・ファイナンス戦略における市場形成」のセクションでは、2002年のグローバルファンド創設以来、38カ国における52のエイズ、結核、マラリア対策プログラムがグローバルファンドの支援から自立(移行を完了)したことを報告しています。過去10年間だけ見ても、24カ国における34の疾病プログラムが国際支援から自立し、さらに8カ国における12のプログラムが自立間近です。これは、より強固で効率的、かつ自立した保健システムに向けて着実に進展していることを示しています。
国際的連帯によりグローバルファンド増資に十分な資金が集まることは、感染症から人々の命を救うとともに、こうした援助からの自立に向けた勢いを拡大し、より健康で安全な国際社会を築くことにつながります。
グローバルファンド欧州委員会(フレンズ・オブ・ザ・グローバルファンド・ヨーロッパ:Friends of the Global Fund Europe)について
日米欧にあるグローバルファンド支援のための「フレンズ」グループの一つ。2005年に設立、パリに拠点を置き、フランスの他ドイツ、ルクセンブルク、EU、スペイン、イタリアなどで活動を展開している。エイズ、結核、マラリア流行の終息を目指し、各活動国において保健システム強化およびパンデミック対策を含めた情報発信、官民連携の促進など、支援拡大に取り組んでいる。

