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グローバルファンド インドのコロナ危機を救う医療用酸素に7500万ドルの支援を承認

2021年5月14日
グローバルファンド インドのコロナ危機を救う医療用酸素に7500万ドルの支援を承認

5月6日、グローバルファンドは、新型コロナ危機に見舞われているインドに対し、通常よりも迅速な手続きで7500万米ドル(約80億円)の支援を承認しました。インドが酸素濃縮器や圧力変動吸着式酸素プラントを購入することを支援し、医療用酸素の中期的な需要を満たすための支援です。

既に、グローバルファンドの「新型コロナ対応メカニズム」(C19RM)からは、インドに対し3680万米ドル(約39億円)の支援が2020年に承認されており、医療従事者やコミュニティ・ヘルスワーカーのための個人防護具の購入、検査機器の調達、検査ラボの能力強化、コミュニティ・ヘルスネットワークの強化に使われてきました。また、エイズ、結核、マラリアプログラムへのコロナの影響を緩和することにも使われています。今回、これらに加えて緊急で支援を承認しました。

インドは現在、深刻な酸素不足に直面しており、新型コロナウイルスによる死者数はパンデミックが始まって以来最悪の1日4000人を超えるという憂慮すべき事態になっています。医療用酸素は、コルチコステロイドと並んで、最も重症なコロナ患者の救命処置として証明されている数少ない治療法であり、緊急の支援が必要とされています。

新たな変異株の拡大は、地球上のすべての場所でパンデミックを止める緊急ニーズを私たちに突き付けています。グローバルファンドは、支援対象の低・中所得国に対し、次の波に備えるために、検査、個人用保護具、コルチコステロイドや医療用酸素を含む治療法など、グローバルファンドへの迅速な申請を呼びかけています。

グローバルファンドは、昨年8月にオンライン調達システムWamboの用途を広げ、各国がオンラインで医療用酸素関連製品を調達できるようにしました。4月中旬時点までに、グローバルファンドは、医療用酸素関連製品の調達として最大1100万ドルを承認しています。

ACTアクセラレーターの一員として医療用酸素の供給に尽力

医療用酸素は、グローバルファンドが創設メンバーに加わる「ACTアクセラレーター」の治療部門の優先課題の一つです。ACTアクセラレ―ター治療部門は、新規の治療薬の開発を支援する一方、低・中所得国が医療用酸素など既存の治療ツールを調達することも支援しています。ACTアクセラレーターの治療部門のもと、2月には、COVID-19 Oxygen Emergency Taskforceが設けられ、低・中所得国での医療用酸素の需要の把握、製品の確保、専門的な支援を行っています。グローバルファンドは、ユニットエイド、 ウェルカムトラスト、 WHO(世界保健機関)、 ユニセフ、世界銀行、国連プロジェクト・サービス機関(UNOPS)、セーブ・ザ・チルドレン、 Every Breath Counts (coalition)、クリントン・ヘルスアクセス・イニシアティブ(CAHI)、 PATHなどの保健分野の国際機関やNGOとともに本タスクフォースに参画し、調達・デリバリーの作業部会(work stream)をリードしています。

 

グローバルファンド ニュースリリース (2020年5月6日)

Global Fund Approves US$75 million for India’s COVID-19 Response


ACTアクセラレーターとは

ACTアクセラレーター(Access to COVID-19 Tools (ACT) Accelerator)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を収束させる上で決め手となる検査、治療、ワクチンの3つの医療ツールの開発、生産を加速化し、低・中所得国への公平なアクセスを実現させるため国際協働の枠組み。G20の提唱に基づき、各国政府と世界保健機関(WHO)を初めとする国際機関や民間財団によって2020年4月に立ち上げられた。

日本国際交流センターでは、「ACTアクセラレーター(ACT-A)」 の進捗状況や最新情報、課題などを定期的にお伝えする『ACT-A WATCH 』を創刊しました。グローバルファンドが主管する検査と保健システム部門以外にもワクチン部門、治療部門を含め、ACTアクセラレーターの動きを包括的に包括的にモニターし情報を発信します。是非ご一読ください。

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