13名の国会議員の参加を得て、グローバルファンド日本委員会タスクフォース会合を開催しました。国際支援からの卒業と財政・事業の持続可能性とをテーマに、来日中の國井修 グローバルファンド戦略・投資・効果局長、マイケル・ボロウィッツ主席ヘルスエコノミストおよびガイル・リー保健財政スペシャリストにお話いただきました。
財政の持続性と援助からの卒業に向けた移行
グローバルファンドは、国の所得レベルと疾病負荷(エイズ・結核・マラリアがその国に与えている負荷)に基づいて、その国が支援対象となるかどうかを決めています。今後、経済発展が進み、また感染症蔓延の勢いが収まればグローバルファンドを含む国際支援が徐々に減少することになり、すべての国が卒業に向けて入念な移行計画に取り組む必要があります。移行にあたり最も重要なポイントとして、國井局長から以下の3点が挙げられました。-
- 財政:国際支援への依存を減らし、保健に割り当てる自国の政府予算をいかに増やすか。
- 事業:グローバルファンドの支援がなくなった後、これまでNGOが続けてきた感染症対策(一部の国の政府は必ずしも意欲的でない「鍵となる人々」(Key Population)への保健医療サービス提供)をいかに続けるか。国の予算をこうしたNGOに流す社会の仕組みをいかに作るか。
- ガバナンス:NGOや当事者などが引き続き国の感染症対策の策定に関わることをどう確保するか


