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グローバルファンド第5次増資 目標の130億ドルをほぼ達成

2016年9月18日
グローバルファンド第5次増資 目標の130億ドルをほぼ達成
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増資会合を主催したカナダ トルドー首相 (photo: The Global Fund / Vadim Daniel)

9月16~17日にカナダ・モントリオールにて、カナダ政府主催でグローバルファンド第5次増資会合が開かれ、各国政府や民間セクターから合計129億ドルの拠出誓約が発表されました。

グローバルファンドの第5次増資は、2017年~2019年の3年間の三大感染症対策と保健システム強化に必要な資金を調達するもので、130億ドルを目標としていましたが、今回の会合でほぼ満額を達成しました。多くの国が拠出金を増やし、また新しいドナーも多く参加、アフリカ等の途上国や民間セクターによる拠出も増えたことで、2013年の第4次増資を約10億ドル上回る過去最高額となりました。

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(photo: The Global Fund / Vadim Daniel)

日本は、2015年12月に東京で第5次増資準備会合を開催し、また5月の伊勢志摩サミットにさきがけ安倍総理大臣がグローバルファンドに対する8億ドルの拠出を表明、G7議長国として9月の増資会合に向けた国際議論を牽引する役割を果たして来ました。今回のモントリオールでの会合には、薗浦健太郎外務副大臣が出席し改めて日本の拠出を表明し、「日本としてこの拠出を着実に進め、国際保健分野に一層の貢献を行っていく」と述べました。その他日本からは、民間セクターの拠出として武田薬品工業株式会社が2017~19年で3億円の拠出を誓約しています。

グローバルファンドは、今回誓約された資金を約100カ国での支援プログラムに充てることで、最大800万人の命を救うことができ、また3億人のエイズ、結核、マラリアの新規感染を回避することができるとしています。


ジンバブエのエイズ活動家Loyce Maturuとダイブル事務局長
ジンバブエのエイズ活動家Loyce Maturuとグローバルファンドのダイブル事務局長(photo: The Global Fund / Vadim Daniel)

主な拠出表明は以下の通りです。(カッコ内は第4次増資誓約との比較)

米国:43億米ドル
英国:11億ポンド
フランス:10.8億ユーロ
ドイツ:8億ユーロ(33%増)
日本:8億米ドル(円額では46%増)
カナダ:8億400万カナダ・ドル(23%増)
欧州委員会:4億7500万ユーロ
スウェーデン:25億クローナ
ノルウェー:20億クローネ(18%増)
オーストラリア:2.2億豪ドル(10%増)
イタリア:1億4000万ユーロ
ビル&メリンダ・ゲイツ財団:6億米ドル
(RED) : 1億米ドル
その他民間企業・団体: 1億5000万米ドル

このほか、アフリカからはケニアの500万ドルを初め、ベニン、コートジボワール(100万ドル)、ナミビア、ナイジェリア、セネガル、南アフリカ、トーゴ(100万ドル)、ジンバブエがグローバルファンドへの拠出を表明しました。グローバルファンドへの拠出とは別に、アフリカ各国が自国の保健分野に充当させる国内資金も飛躍的に増えています。各国や民間企業・団体の拠出表明一覧表はこちらからダウンロードしてご覧ください。


詳細はグローバルファンドのプレスリリースをご覧ください。

Global Fund Donors Pledge Nearly $13 Billion to Help End Epidemics (Sept. 17, 2016)
African Countries Step Up Contributions to the Global Fund (Sept. 17, 2016)
Private Donors Double Investments to the Global Fund (Sept. 16, 2016)

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