2021年4月16日(日本時間の4月17日未明)に、菅総理大臣とバイデン大統領による日米首脳会談が米国・ワシントンにて行われました。バイデン政権が発足してから初めての対面形式での首脳会談となった本会談では、日米同盟や気候変動、世界的な流行が続く新型コロナウイルス対策など、両国の重要課題について意見が交わされました。
会談終了後に発表されたファクトシート「U.S.-Japan Competitiveness and Resilience (CoRe) Partnership」(日米競争力・強靱性(コア)パートナーシップ)の中の「新型コロナウイルス対応、グローバルヘルスおよび健康安全保障」において、その冒頭に、新型コロナウイルス対策の新たな診断、治療、ワクチンの開発、生産、公平なアクセスを加速化させるための国際協働の仕組み「Access to COVID-19 Tools Accelerator」(ACTアクセラレーター)への両国の支援強化が表明されました。
具体的には、「COVAXファシリティを含むACT(Access to COVID-19 Tools)アクセラレータへの両国の支援を強化しつつ、他のパートナーにも同様の対応を奨励することで、特に開発途上国における安全かつ有効で手頃な価格のワクチン、治療薬及び診断への公平なアクセスを確保するための資金的ニーズを協力して満たしていく」とし、グローバルファンドが主導するACTアクセラレーターの診断(検査)分野へも両国が協力して支援していくことが言及されました。
ファクトシートは以下のリンクからご覧ください。
(米国ホワイトハウス ウェブサイト)FACT SHEET: U.S.-Japan Competitiveness and Resilience (CoRe) Partnership
(外務省ウェブサイト)日米競争力・強靱性(コア)パートナーシップ
<参考>
日米首脳共同声明 U.S.- Japan Joint Leaders’ Statement: “U.S. – JAPAN GLOBAL PARTNERSHIP FOR A NEW ERA”(米国ホワイトハウス ウェブサイト)
日米首脳共同記者会見 両国首脳の発言(同上)
日米首脳共同声明 和文 (外務省ウェブサイト)
ACTアクセラレーターとは
英文名称:Access to COVID-19 Tools (ACT) Accelerator
ACT(アクト)アクセラレーターは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を収束させる上で決め手となる診断、治療、ワクチンの3つの医療ツールを国際協調のもとで開発、生産し、低・中所得国への公平なアクセスを加速化させるための仕組み。2020年3月のG20の提言を受け、同年4月24日に各国政府とWHO(世界保健機関)を初めとする保健分野の国際機関や財団によって立ち上げられた。
診断部門の主管組織はグローバルファンドとFIND(革新的新規診断薬財団)、ワクチン部門(COVAX)の主管組織はGaviアライアンスとCEPI(感染症流行対策イノベーション連合)、治療部門の主管組織はユニットエイドとウェルカムが務め、これらツールの現地展開を支える保健システム部門は、世界銀行とグローバルファンドおよびWHOが主管組織を務める。また、WHOは全体のアクセスと分配を調整し、ACT-A執行事務局はWHO内に置かれる。各部門にはその他多くの組織が関わる。
2021年3月現在、必要とされている332億ドルのうち111億ドルが拠出誓約され、221億ドル(約2兆4200億円)が不足している。
詳細はWHOのウェブサイトの以下をご覧ください。