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グローバルファンド レディ・ロスリン・モラウタ理事会議長来日―新たな戦略と日本とのパートナーシップ―

2026年7月7日
グローバルファンド レディ・ロスリン・モラウタ理事会議長来日―新たな戦略と日本とのパートナーシップ―
第11回APACC 2026(アジア太平洋地域エイズ重複感染症会議)プレナリーセッションでのパネルディスカッションの様子

2026年6月17日から19日にかけて、グローバルファンドのレディ・ロスリン・モラウタ理事会議長が国際会議「第11回APACC2026(アジア太平洋地域エイズ重複感染症会議)」の出席にあわせて来日し、政府関係者、国会議員、市民社会など幅広いステークホルダーと意見交換を行いました。
今回の来日は、日本との戦略的パートナーシップをさらに深化させるとともに、2030年までのHIV・結核・マラリアの収束に向け、限られた資源の中で最大限のインパクトを実現するグローバルファンドの新たな戦略を共有する重要な機会となりました。
来日中の諸会合での主要メッセージは以下の通りです。


グローバルファンドを取り巻く現状と課題

グローバルファンドは、日本をはじめとするパートナーとの協力により、HIV・結核・マラリア対策で大きな成果を上げてきました。しかし、国際保健資金の減少や紛争、気候変動などを背景に、その成果は今、新たな危機に直面しています。モラウタ理事会議長は、これまで築いてきた成果を後退させることなく、2030年の三大感染症収束という目標の達成に向けて、国際社会が引き続き連携して取り組む必要性を強調しました。

 

グローバルファンドの新たな方向性

▸Move Faster ―イノベーションを迅速に導入・普及する
長時間作用型HIV予防薬「レナカパビル」をはじめとする革新的な保健医療製品や診断技術は、感染症対策を大きく前進させる可能性を秘めています。モラウタ理事会議長は、こうしたイノベーションを高所得国だけでなく、感染負荷の高い国々にも迅速かつ公平に届けることがグローバルファンドの重要な戦略であると説明するとともに、日本が有する研究開発力や技術革新への期待を示しました。

▸Spend Smarter―限られた資源で最大のインパクトを生み出す
外部資金が減少する中、より効率的かつ持続可能な投資がこれまで以上に求められています。グローバルファンドは、世界最大級の購買力を活かした共同調達やマーケットシェーピング(市場形成)を通じて、質の高い保健医療製品へのアクセス拡大と価格低減を実現してきました。今後も調達の効率化や費用対効果の高い製品への切り替えなどを進め、一人でも多くの人へ必要な保健医療サービスを届けていく方針です。こうした取り組みは、日本企業にとっても新たな機会を生み出しています。モラウタ議長は、グローバルファンドの調達プラットフォーム「Wambo」が各国の国内資金や二国間援助による調達にも活用可能となったことを紹介し、日本企業にとって世界市場への新たな参画機会になると期待を寄せました。

▸Finish the Fight― パートナーシップとコミュニティの力で感染症の収束を加速させる
三大感染症の収束には、政府だけでなく、市民社会、コミュニティ、企業、研究機関など、多様なパートナーとの連携が不可欠です。モラウタ理事会議長は、各国が自立的に感染症対策を継続できるよう国内資金の拡充や保健システムの強化を支援するとともに、感染症対策の最前線を担うコミュニティの役割を一層重視していく考えを示しました。

これらのメッセージを踏まえ、モラウタ理事会議長は来日中、日本政府や市民社会との一連の会合を通じて、日本との連携の方向性について意見を交わしました。

 

日本との対話

▸日本政府との対話― グローバルヘルスにおける日本のリーダーシップとイノベーション
日本はグローバルファンド創設以来の重要なパートナーであり、グローバルヘルスを牽引するリーダーとしての役割への期待が改めて示されました。モラウタ理事会議長は、日本の長年にわたる支援と第8次増資への貢献に謝意を表すとともに、HIV・結核・マラリア対策や保健システム強化、さらにはユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)達成に向け、今後も日本が国際的な議論をリードしていくことへの期待を共有しました。また、日本企業が有する高い技術力やイノベーションは、世界の感染症対策を前進させる重要な力であるとして、グローバルファンド調達への参画拡大や、革新的な製品・技術を必要とする人々へ届けるための協力を一層強化していくことの重要性が確認されました。

▸日本のNGO・市民社会との対話― コミュニティとともに感染症収束を目指す
モラウタ理事会議長は、日本のNGOやHIV/エイズのコミュニティとの対話を通じて、感染症対策におけるコミュニティの役割の重要性を改めて強調しました。(認定NPO) ピースウインズ・ジャパンによるウクライナでの包括的なHIV支援事業など、地域に根ざした取り組みは、支援が届きにくい人々へのアプローチの好例だとしました。また、日本のNGOが被支援国のNGOとの連携を深めるとともに、日本政府に対して具体的な政策提言を行っていくことが、今後の協力拡大につながるとの期待が示されました。


主要日程
・第11回APACC 2026(アジア太平洋地域エイズ重複感染症会議)およびプレ・シンポジウム登壇
国光あやの外務副大臣への表敬訪問
仁木博文厚生労働副大臣への表敬訪問
・グローバルファンド日本委員会議員タスクフォース共同議長逢沢一郎議員との会合
・立憲民主党 福山哲郎議員、高木真理議員との会合
・その他政府関係者との意見交換
・国際協力機構(JICA)人間開発部との意見交換
・日本のNGOとの会合・ラウンドテーブル
・国内HIV/エイズコミュニティ団体等との意見交換会

 

 

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