The Global Fund

グローバルファンドの概要

組織名 英文  The Global Fund to Fight AIDS, Tuberculosis and Malaria
和文  世界エイズ・結核・マラリア対策基金
(略称:グローバルファンド)  (旧略称:世界基金)
設立 2002年1月
本拠地 スイス・ジュネーブ
代表者 事務局長代行 マライケ・ヴェインロクス
年間拠出額 約30億~40億ドル
URL http://www.theglobalfund.org/en/

三大感染症といわれるエイズ、結核、マラリアは、世界で年間300万人以上もの命を奪い、貧しい国の発展を妨げる重大な要因となっています。グローバルファンドは、中低所得国のこれら三疾病対策のために資金を提供する機関として、2002年1月にスイスに設立されました。G7を初めとする各国の政府や民間財団、企業など、国際社会から大規模な資金を調達し、中低所得国が自ら行う三疾病の予防、治療、感染者支援、保健システム強化に資金を提供しています。支援の対象は、100以上の国・地域にのぼります。

グローバルファンドは、国連システム内に新たに作られた基金ではなく、また個人や企業の出捐による民間財団でもなく、官民パートナーシップにより成り立っていることが特徴です。援助国だけではなく、援助を受け入れる国、企業や民間財団、先進国と途上国のNGO、感染症に苦しむ当事者のグループ、学界、国際機関など多くの組織・人々の協力のもとに運営され、二国間援助機関や国連機関などの感染症対策と補完しながら、連携・協力も行っています。

2000年のG8九州沖縄サミットで、議長国日本が感染症対策を主要課題として取り上げ、追加的資金調達と国際的なパートナーシップの必要性についてG8諸国が確認したことが、グローバルファンド設立の発端となりました。このことから、日本はグローバルファンドの「生みの親」のひとつとも言われています。

従来、日本ではグローバルファンドの和文の略称として「世界基金」を使ってきましたが、国内でも英文の名称が多く使われるようになってきたことから、2014年10月より、英文の略称にならい「グローバルファンド」と和文略称を改めることになりました。和文正式名称は従来通り「世界エイズ・結核・マラリア対策基金」で、変更はありません。

設立経緯

2000年7月
G8九州沖縄サミットにて、感染症対策の追加的資金調達と国際的パートナーシップ強化の必要性が提唱される
2001年4月
ナイジェリアのアブジャで開かれたアフリカ・エイズサミットにて、コフィ・アナン事務総長による感染症対策基金の呼びかけ
5月
ブッシュ大統領、米国政府による感染症対策基金への2億ドル拠出表明
6月
国連エイズ特別総会にて世界エイズ保健基金の設立支持表明
その後、G8諸国による資金支援が相次いで決定 (日本は小泉首相訪米時に2億ドルの拠出表明)
7月
G8ジェノバサミットにて、エイズ、結核、マラリア対策のための基金設立合意
その後、出資国、途上国、NGO、民間財団、国際機関等で構成されるワーキンググループで設立準備が進められる
2002年1月
世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)発足

基本原則

グローバルファンドは3つの基本原則に基づいて活動しています

1. 受益国の主体性の尊重

グローバルファンドは、受益国が自らの課題やニーズに基づき決めた戦略や計画を尊重しています。つまり、受益国自らが三大感染症の解決策を決定し、その解決策の実施に対し主体的に責任を負うということです。これにより、受益国それぞれの政策、文化、疫学的な背景に合わせた対策を実施し、将来の自立・継続につなげていきます。

2. パフォーマンスに基づいた資金供与

グローバルファンドは、パフォーマンス(実績)に基づいた資金供与というアプローチを採用しています。各国のプロジェクトの過去の実績と毎年の成果が資金拠出に反映されます。継続して支援を受けるために、受益国は資金がどこに使われ、どのような成果を生み出したのかグローバルファンドに提示しなければなりません。このアプローチによって、受益国の説明責任に基づく透明性と効率性のバランスが取れた助成が可能となっています。

3. パートナーシップ

エイズ・結核・マラリアを克服するためには、世界中のあらゆるセクターの連帯が必要とされます。政府、市民社会、当事者コミュニティ、民間企業・財団、宗教団体、学術機関、多国間・二国間援助機関など様々なパートナーとともに感染症対策を実施するのが、グローバルファンドのビジネス・モデルであり、こうした組織は国際レベル、また国レベルでグローバルファンドの意思決定プロセスに参画しています。当事者の声、現場の力はこれらの感染症の克服にはとても重要であることから、当事者コミュニティや市民社会との連携・協力には特に力を入れています。