コラムの記事一覧


グローバルヘルス・サミット:G20首脳 ACTアクセラレーターを通じた世界のコロナ対策支援を再確認

2021年05月26日(Wed)
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5月21日に開催されたグローバルヘルス・サミットにおけるグローバルファンドのサンズ事務局長の主要メッセージと、ACTアクセラレーターへの拠出の「公平な分担」についてまとめました。

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日本人とグローバルファンド Vol. 9 國井修 氏

2021年01月25日(Mon)
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  1対1の医療から、より多くの人を救うマネジメントへ ― 世界のどこにいても現場に全力を集中する インタビュー 國井修 氏(グローバルファンド戦略・投資・効果局長) これまで民間・官庁・大学・国際機関と多様なフィールドで国際保健に尽力してこられ、現在はグローバルファンドの戦略・投資・効果局長として活躍される國井修さんに、学生時代から積極的に海外に足を運び続けるなかで自身の人生やマインドセットを変えた出来事、グローバルファンドへの入職の経緯や戦略・投資・効果局でのお仕事、そしてこれからのビジョンについてお話を伺いました。   「単純」で好奇心が強かったから、海外へ通い続けた ― ご多忙な帰国日程のなか、お時間をいただき、ありがとうございます。 毎年秋は、グローバルファンドの成果報告や資金調達で帰国していましたが、今年*は新型コロナで大変です。入国後2週間もホテルで自主隔離。夕方から夜中まで、連日オンラインでジュネーブや世界中とつながって会議や仕事ばかり。あっという間の2週間でした(笑)。 *インタビューは2020年11月10日、JCIEオフィスで行われました。   ― 先生は医学生時代から積極的に海外で活動され、国際保健にかかわってこられました。 高校生のころ、シュバイツァーやリヴィングストンの本に感銘を受け、地図帳を見ては、当時は暗黒大陸と言われたアフリカに思いを馳せました。こんなところで医者として身を捧げている人がいた、自分もやりたい、と。若者なりに挫折や精神の遍歴があってキリスト教の洗礼も受けましたが、それもシュバイツァーの影響があると思います。 僻地医療を志し、学費のことも考え自治医大を志望しました。入学時の面接で「卒業したら僻地へ派遣されるがいいか」と聞かれ、「アフリカに行きたいのでこの大学を志望しました」と答えて合格したので、夢が実現すると思ったのですが……。実際は自分の出身地、私の場合、栃木県の僻地しか行けないんですよね(笑)。 でも、私は単純で好奇心が強かったので、医者になってからと言わず早く海外に行きたくて、バイトでお金を貯めては夏休みや春休みに出かけました。まだ1ドルが240円の時代です。インドシナ難民が問題になっていて、タイ・カンボジア国境の難民キャンプ、そしてバンコクのスラム街へ。ついでソマリア難民問題が起こり、ボランティアで働いてみたい、と。思いに任せていろんなところへ行きました。 ネットもない、国際電話もなかなか通じない時代ですから、アポなしでもともかく現場へ行く。自治医大の教授に紹介状をもらってバンコクの大学教授のところに行ったら、「あんな危ないとこ(スラム街)へ行っちゃダメだ」。しょうがないから一人で出かけて、スラム街で生活改善や教育活動に取り組んでいるNGOにお願いしたら、「ああいいよ」とスラム内に住まわせてくれて。そうやって自分の経験や人脈を広げていきました。自らマラリアやコレラにもなりましたが、それもいい勉強です。医者として実体験が積めるじゃないですか(笑)。行けば自分にすごく合っているので、もっと深く現場でやりたい、と。   ― すでに先生のお人柄がうかがえますね。学生のころ自分の人生を決めたな、ということがおありでしょうか。 いま話したタイのスラム街、ヨガと伝統医学を勉強したインド留学、アフリカのソマリア難民キャンプ、この3つは自分のなかでは大きかったですね。 タイは「貧しい人を助けたい」と意気込んで出かけたら、そこはとても賑やかで楽しそうな長屋暮らし(笑)。たしかに臭くて汚くて、子どもたちはドブを走り回り、おかみさんは井戸端会議。そこで飲料水の汚れを調べたりウンチをもらって寄生虫調査したりしましたが、知らない人が私を呼びとめ、飲み物と焼き鳥をくれたんです。どうやら物乞いと間違えられたみたいで(笑)。でも、人間の温かさとか、精神的な豊かさや強さとか、いろんなものを教わって、物質的な貧しさが精神的な貧しさではないのだと、自分のマインドセットが変わりました。「彼らを救いたい」なんて驕りだと悟りました。そんな気持ちだけだったら、途中で挫折して続いてなかったかもしれません。 アフリカの難民キャンプは、行くのも大変なソマリアとエチオピアとの国境地帯。多少の薬があってもすぐに底をつき、それまで勉強してきた医学はあまり役に立たない。治療よりも予防、薬よりも栄養と安全な水がなにより必要でした。医者というだけでは多くの人命は救えない。栄養、水、環境衛生など、医学以外にもっと自分は勉強しないといけないと思いました。 インドには医学生時代、1年休学して、アーユルヴェーダという伝統医学を学びに行きました。じつは最初はアフリカで農業やろうか、または世界を旅しようか。卒業して医者になっても人間的には未熟、世界のことを何も知らない。もっと世界のことを知りたいと考えたんです。でも授業料免除の大学なので休学には大義名分が必要で、いろんな経緯があって最終的にインド留学になりました。でもこの伝統医学、勉強してみたらかなり面白い。 体、心、食事、環境など全体としての調和が健康の増進にも重要なんです。毎朝早く起きて沐浴、そしてヨガと瞑想。精神世界にも浸りました。いまもヨガは僕の日課で、精神的なレジリエンスはこの時かなり鍛えられました。紛争国で生活しても、職場で相当なストレスを受けても結構大丈夫。インドに感謝です(笑)。   「どこにいようと、いま・ここに全力集中せよ」とマザー・テレサに教えられた ― そのインドでマザー・テレサに諫められたとうかがいましたが。 会いたいと当時マザーが働いていたカルカッタ(現コルカタ)にボランティアに出かけました。彼女に会って、「マザーのように人を助ける人間になりたい」といったら、まずはしっかり勉強しなさいと言われました。正直肩透かしだったんですが(苦笑)、その後、夢をもちながらも浮き足立ってはいけない、現在を直視し、大切にして、努力せよということだな、と悟りました。そもそもどんな場所にいようとも、どんな状況にあろうとも、現実というか今に全力を集中すべし、とマザーの言葉で気づかされたのです。これはいまでも私のいわば座右の銘のようになっています。   ― とおっしゃいますと。 人間、どんな職場や職業についても、100%満足できる場所なんてない。むしろ不満が出るのが人の常です。だから私は環境のせいにしないで、いま勉強できることを学ぼう、ここでできることをしよう、そう思ってきました。 国立国際医療センター(当時)に勤めていたときには、個人の希望もおかまいなしで、世界中いろんなところに派遣されます。どんな仕事でも喜んで受ける、やるならベストを尽くす、特に自分の中で小さくてもいいから目標を決めて、一歩でも前進することを意識しました。少しでもクオリティの高い成果を出そう、現場に有益になる仕事をしよう、と。 たとえば、バングラデシュで竜巻災害の緊急援助に行く。通常、現地で患者さんの治療をして帰ってくればいいのですが、事前に調べてみると、途上国での竜巻災害やその問題解決に関する情報がほとんどない。なぜ竜巻で短時間にこれだけの死者や重傷者が出たのか。将来、同じような竜巻が発生した時、死亡率や受傷率を下げる方法があるのか。いろんな疑問が湧いてきました。現地で調査してみると、屋根を葺いたトタンが飛んで死んだりけがをしています。しかし、村人は竜巻が去った後、またトタンで屋根を葺いていた。竜巻発生時の行動なども調べて、受傷を回避できる方法、予防策などを考え、竜巻被害の多い米国などの調査研究も調べました。米国では地下室やトイレなど構造がしっかりしたところへ逃げろとありますが、バングラデシュの農村はすぐに吹き飛ぶ粗末な家。唯一コンクリート造りの小学校に逃げ込んで、それが竜巻で壊されて多く亡くなっています。 聞き取りや現場の状況などの調査から、家の中に人が寝て三方向が固定されるような小さな溝を掘って、通常は物置きなどにしておき、竜巻が来たらそこへ身を潜めて受傷を避けることが有効で、実践可能な対策だとわかりました。データや提言を現地へ置き土産にし、同時に英文で医学雑誌に投稿して、似たような場所で災害対策に役立ててもらうため情報発信もしました。 そんなことを国内外で積み重ねていた結果、いつしか論文も増えて医学博士号も取得できた。大学の客員講師などにも呼ばれるようになって……。そこは一石二鳥(笑)。   ― 先生のご経歴は、医学博士や大学教授や現職も含め、歴々たるものがありますが、失礼な言い方ですが、べつに計算してそんなキャリアプランを練っているわけじゃない。 人間、下手な計算をすると逆に失敗することもあります。私は若い時、人生80年のキャリアプランを作ろうとJICAやWHOなどで活躍した先達を講師に招いて、数人の若者で自主的に集まってワークショップをしたことがありますが、それ以外にはしっかりしたキャリアプランを作ったことはないし、そのプラン通りに動いたわけではありません。いろんな出会いや偶然のなかで、資格を取ったり、職場を変えたりしてきました。 教授になりたいと計画をたててがんばる人も多いと思いますが、僕自身は別にそのつもりはありませんでした。現場のニーズや自分の興味・関心に任せて調査・研究をしていったら、その先にそんなキャリアもあったという感じ。指導教官がいたわけでもなく、ほぼ独学。でもお世話になった先生は多くいます。尊敬する専門家がいたら直接会いに行って教えを乞いました。 大学卒業後、国内外で20回以上引っ越しをしていますが、キャリアプランをしっかり練っていたというよりは、キャリア・ドリフト、つまり漂流していた感じですね(笑)。   ― 先生の個人ホームページを拝見すると、取材記事や出演動画が満載されて、セルフブランディングにたけた野心的なかたなのかな、と一瞬思いました(笑)。 いやぁ、あのホームページは学生が僕のことを知りたいのにアーカイブがないからと、作ってくれたんですよ(笑)。私はあまり自己PR好きじゃないんですが、頑張ってくれて……なんだか面映い(笑)初めて出版した単著も、私が看護師の雑誌に連載していた記事を知人が読んで、出版社につないでくれたんです。セルフブランディングにはあまり関心ないし、そういう意味での野心家ではないのですが。上昇志向が強い男に見えますかねぇ、まいったなあ(笑)。 ただ、本を出版したりホームページを作っておくと、中高生から退職された人まで、見ず知らずの方々から感謝や激励の言葉をいただくんです。本を読んで医師や看護師を目指しました、なりました、なんてメッセージをもらうととくに嬉しいですね。ずっと海外にでずっぱりで母国に何も貢献していないという後ろめたさがあるので。 ― ホームページには資料がたくさん掲載されていたので、先生を知りたいというかたにはきっと役立つと思います(笑)。   組織マネジメントが僕の「現場」 ― グローバルファンドに移ってからのお話をうかがいたいと思いますが、戦略・投資・効果局長とはどういうお仕事でしょうか。 文字通り戦略を作って、投資の効果を上げる仕事ですが、もとあった部署をグレードアップしてできた局です。 じつは僕、現場にいたとき、グローバルファンドは好きじゃなかった—-こんなこと言っちゃいけないけど(笑)。確かに大きな問題だけど、エイズ、結核、マラリアの対策だけにズバズバお金をつけている。現場にはいろんな保健医療課題があって、僕の前職のユニセフなら、母子など一番死の危険にさらされている人たちへ向けて、現地それぞれの状況に応じて総合的に取り組むわけですが、そこへグローバルファンドのエイズ、結核、マラリア対策のための資金が入ると、現場の人材やNGOがそっちへ流れたり、ほかの病気や課題が置いていかれることがある。 ですから、以前はグローバルファンドの幹部ポジションに応募しないかと勧められても関心を持たなかった。でもこのポストへの応募を勧められたとき、その役割、任務には関心を持ちました。というのも、グローバルファンドの戦略を変えられるかもしれない。特に、3大感染症だけでなく、ヘルスシステムを強化するとか、人権やジェンダーの課題に取り組むこともできるならおもしろい、グローバルファンドの外で文句をいうのではなく、中で改善、改革したいと思いました—-倍率、ハードルが高いと聞いていたので、正直言って受かるとは思ってなかったですけど(笑)。 ― でも、みごと選考を突破され入職されます。この組織のユニークさはどういうところにあるでしょうか。 中に入って驚かされることがたくさんありました。以前、働いていたユニセフは、国連の中でも現場に近くて、NGOとも一緒によく協力しますが、グローバルファンドはまさに現場の人々の声を集めて、いろいろな人の思いで作られて、運営されている組織です。HIVに感染しても薬も入手できなかった患者さんや、アフリカに薬を届けたいと思っても高価な薬になすすべがなかった支援者たちから、故・アナン国連事務総長をはじめ国際社会のリーダーまで、さまざまな人の想いや情熱が、2000年のG8九州・沖縄サミットや翌年の国連エイズ特別総会などを通して政治的機運を高め、グローバルファンドは生まれました。だからみんなが「われらがグローバルファンド、Our Global Fund」と呼んでいます。ドナー国、実施国、民間企業・財団、NGO、当事者組織、みんなが資金調達から各国での事業計画や実施まで、主体的に参加、協力しています。われわれ事務局はそれをささえる公僕のようなものです。みんなの思いが強くて、事務局にはさまざまな意見や提言が寄せられるので、その実行や調整も大変なんですけどね(苦笑)。   …

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レポート:アンソニー・ファウチ博士ウェビナー「新型コロナとエイズ・結核・マラリアへの影響」

2020年09月19日(Sat)
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世界的な感染症の権威ファウチ博士が、米国フレンズ・オブ・ザ・ファイト主催のウェビナーに登壇しました。新型コロナウイルスが低・中所得国の三大感染症対策に及ぼす影響、これを押し留めるために有効な対応、また、これまでの感染症対策から学ぶべき点など、主な発言をまとめました。

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日本人とグローバルファンド Vol.6 稲場雅紀氏

2019年09月02日(Mon)
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「日本人(わたし)とグローバルファンド」インタビューシリーズの6回目は、アフリカ日本協議会の稲場雅紀さんです。NGOの活動の目指すところやグローバルファンドの先進国NGO代表団メンバー時代のエピソードについてお話をうかがいました。

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