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グローバルファンド、コンゴ民主共和国のエムポックス対応へ950万ドルの緊急資金を拠出

2024年10月1日
グローバルファンド、コンゴ民主共和国のエムポックス対応へ950万ドルの緊急資金を拠出

グローバルファンドは、エムポックスの感染拡大が続くコンゴ民主共和国に対し、950万ドルの緊急資金の拠出を決定しました。疫学上複雑に進化を続けるエムポックスに即応できる保健医療システム及び感染症の検知、監視・対応の強化へ、緊急支援が活用されます。

Global Fund Provides Nearly US$10 Million for DRC’s Mpox Response

18 September 2024

 


以下、グローバルファンドによる和訳

グローバルファンド、コンゴ民主共和国のエムポックス対応に約1000万米ドルの資金を供与

世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)は、コンゴ民主共和国 (DRC) 政府の要請に応じて、最も感染の深刻な6州のエムポックスの緊急対応に950万米ドルを供与します。対象地域は、人口密度が高く約1700万人が居住するキンシャサ州に加え、赤道州、南ウバンギ州、サンクル州、チョポ州、南キヴ州、北キヴ州の6 州です。

現在 DRC では、世界最大のエムポックスの流行と闘っており、今年に入ってから 5160の症例が確認され、25人が死亡しました。世界保健機関 (WHO)は、DRC 国内の検査の処理能力と利用可能性に限りがあるため、依然として検査カバー率が低く、感染が疑われるケースは検査で確認された件数の約 5 倍に達するとしています。¹

¹Mpox: Multi-country External Situation Report n.36」世界保健機関、2024年 9月14日

 

グローバルファンドは、同国政府の「国家準備対応計画」で指定された重点領域への支援を通じて、以下の目的に貢献しています。


– 早期警戒能力を強化することを重視した感染症監視システムの向上、特にコミュニティに根ざした監視を含む警告・対応システムを強化し、エムポックスや他の感染症の発生を検出・監視・対応すること。
– 検査ラボシステムと診断能力を強化し、症例検知数を高め、感染症の拡大を防止すること。
– リスク・コミュニケーションの実施とコミュニティの動員・関与を深めること。既にHIV、結核、マラリアの予防と意識啓発のために活動しているコミュニティ・ヘルス・ワーカーや他の地域関係者のネットワークを活用し、人々が自分を守るために必要な情報を得られるようにし、エムポックスに関連するスティグマを減らすこと。
– 感染予防・管理措置を実施し、患者をケアする医療従事者をコミュニティとしても保護すること。
– 国レベルの調整、計画、緊急対応・運営を強化し、コミュニティの関与やドナーとの調整も支援すること。
– 医療施設の対応力を強化し、プライマリーヘルスケアの提供により、エムポックスの対処のみに留まらず、子どもや高リスクの成人、国内避難民、脆弱な人々に影響を与える将来の緊急事態にも対応できるようにすること。既存の医療施設の強化は、コレラ、髄膜炎、麻疹など、他の感染症に対処する医療従事者の助けにもなる。

 

「グローバルファンドをはじめとする保健・医療パートナーとの連携を通じて、感染症の減少おいてに確かな実績を上げてきました」と話すのは、コンゴ民主共和国のロジェ・カンバ保健社会福祉大臣です。過去 20年、パートナーとの調整や連携の結果、DRC国内のエイズ関連死者数とHIV 新規感染者数は 60%以上減少しました。エムポックスへの対応強化についても、同様の方法で行っていきます。現在のエムポックスの流行との闘い、特に、コミュニティによる対応の強化は、我々の省の最優先事項です。今行動することによって、エムポックスと闘うばかりでなく、将来のレジリエンスと健康安全保障にも投資することになります。」

グローバルファンドは、DRC の保健省、アフリカ疾病予防管理センター、WHO、人道支援組織、その他の主要パートナーとの既存の連携を強化し、同国東部の公衆衛生システムが直面する深刻な困難に対処するための支援も行います。人道危機が続く同地域では、エムポックスの大流行が他の感染症のリスクとともに集中しています。

「紛争や危機に直面する地域の人々は、インフラの破壊、不安定な治安、訓練を受けた医療従事者や物資の不足のため、保健サービスへのアクセスを妨げられることがよくあります」グローバルファンド事務局長のピーター・サンズは指摘します。「こういった場所で感染症が流行すると、その課題はさらに複雑になります。感染症の拡大を防ぐには、信頼できるコミュニティ・ヘルス・ワーカーや保健エジュケーターをはじめとする地域の緊急対応要員による強固なシステが必要不可欠です。」

エムポックスなどの感染症に関連するスティグマは、患者が治療を受けるのを遅らせる要因にもなります。

「感染症が流行した場合、早期の対応が不可欠です。医療システム及び感染症の検知、監視、対応するためのメカニズムを強化することで、女性、子ども、国内避難民を含む人々の健康状況のさらなる悪化を防ぐことが重要です」とグローバルファンドのグラント管理局長のマーク・エディントンは話しています。

すでにグローバルファンドは、今回のエムポックスの流行を受け、医療用手袋、マスク、ガウンなどの個人防護具の在庫を最も被害の深刻な州に移送する支援を進めてきました。

エムポックスは、疫学上複雑に進化を続けており、それには予防、備え、対応の取り組みに対する重大な影響を与えています。また、エムポックスは、HIVに関連づけられることがますます多くなっています。HIV で免疫力の衰えた人や HIV が進行した人は、エムポックスによる感染、罹患および死亡のリスクが高まります。エムポックス対応の取り組みへの支援は、その国の HIV の感染拡大の防止にも繋がり、またその逆も同じことが言えます。

グローバルファンドは、2003年以来 DRC と連携して HIV、結核、マラリアとの闘い及び保健システムの強化に累積で約32億米ドルを投資してきました。

グローバルファンドは、エムポックスの被害を受ける他の国にも必要に応じてグローバルファンドから供与された既存の資金の再編も検討するよう呼びかけています。

さらに詳しくは、グローバルファンドのエムポックスに関するテクニカルブリーフをご覧ください。

 

 

 

 

 

 

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