エド・スコット氏「米国における世界基金を取り巻く情勢とフレンズ・オブ・ザ・グローバル・ファイトの役割」

  • 2005年3月30日- 4月1日
  • 東京

この記事の掲載日 : 2005年04月13日(水) この記事のカテゴリー :



米国の世界基金支援委員会(フレンズ・オブ・ザ・グローバルファイト)の創設者であるエド・スコット氏の来日の機会に、米国連邦議会に対するアドボカシーについてお話しをうかがいました。

 

エドワード・W・スコットJr.(Edward W. Scott, Jr.)

エドワード・W・スコットJr.フレンズ・オブ・ザ・グローバル・ファイト創立者
元BEAシステム社長

カーター政権下の運輸省次官補を最後に17年間務めた米国連邦政府を退官した後、ハイテク産業の分野に関わる。サン・マイクロシステムの子会社サン・フェデラル社の創立、インターネット分野のベンチャーキャピタル創立に関わった後、アプリケーション・フレームワークを提供するBEAシステム社を創立。

同社の経営から離れた後、中米における孤児院への支援といった数々の社会貢献事業に関わる。近年は、世界の貧困問題に関心を持ち、2001年にはワシントンD.C.にシンクタンク世界開発センターを設立、またビル・ゲイツ、ジョージ・ソロスと共にDATA(注Debt, AIDS and Trade for Africa:アフリカ問題、特に債務とエイズ、貿易問題への意識喚起を図るアドボカシー組織)というNGOの創設にも関わる。2004年には、100万ドルを寄付し、世界エイズ・結核・マラリア対策基金および感染症との闘いを支援する米国の民間団体「フレンズ・オブ・ザ・グローバル・ファイト」を設立した。米国のシンクタンク国際経済研究所(IIE)の理事も務める。ミシガン州立大学より政治学学士・修士号、英国オックスフォード大学より哲学、政治学、経済学の学士号取得。

三大感染症の被害

三大感染症は公衆衛生上、極めて深刻な惨事と言える。一日にHIV/エイズで死亡する人の数は、ボーイング747型機(ジャンボ・ジェット)が毎日23機墜落しているのと同じ数に匹敵する。また、三大感染症による被害の規模は、昨年末に起きたスマトラ沖地震による津波が11日間に1回起こっているのと同じ規模ともいえる。

しかし、幸いなことに、三大感染症の原因、その治療・予防方法は分かっている。特に、マラリアは非常に対処しやすい疾病といえる。なぜなら、マラリアは、性交渉やその他社会倫理に反すると思われがちな行為とは無関係に、単に蚊に刺されることで感染する疾病だからである。さらに、マラリアは抑制可能な疾病である。1900年代初頭、私が生まれたパナマでは、パナマ運河の建設作業が続けられる中でマラリアと黄熱病が完全に撲滅された。マラリアのワクチンを開発することは重要ではあるが、それさえも必要ではない。我々が必要なのは、住友化学が開発したような長期間効果が持続する防虫加工された蚊帳を用いて、蚊に刺されないようにすることである。この分野で、日本は多大なる指導力を発揮できると思う。HIV/エイズについて言えば、3、4年前までは、抗レトロウィルス薬(ARV)の価格が年間1万ドルから1万5000ドルと、余りにも高価で手に入らないことが問題視されていたが、ここ2年間で年間150ドルにまでに下がり、価格はもはや問題ではなくなってきている。

しかし、昨年だけでも約300万人がエイズで死亡しており、100年前にパナマで根絶できたマラリアでさえ、今日もなお年間150万人以上の死者を出している。

今、何が求められているか

問題は、政治的意志、あるいは組織やグローバル・コミュニティの意志にある。2004年末に起こったスマトラ沖地震による津波被害では、いかに世界各国が結束して迅速に対応しうるかが証明された。三大感染症を抑制していくためには、グローバル・コミュニティが結束し、人・資金を動員し、対策の焦点を明確にする必要がある。HIV/エイズの問題に関与する動機には二つある。一つは、自己利益のためである。SARS(重症急性呼吸器症候群)が発生した時、感染源であった中国でも、経済への打撃を回避する必要から迅速に対応した。HIV/エイズの被害はSARSとは比べものにならないほど深刻である。もう一つは、人類共通の課題への責務である。ある時、私が、ボノ(注:ロック・バンドU2のボーカル、途上国問題に関するアドボカシー運動でも有名)を含む数人と共に、ビル・ゲイツ(マイクロソフト社会長)の自宅に招かれて夕食をしていた時、ボノが、米国はテロと闘うためにも、エイズや貧困問題に取り組まなくてはならないと訴えた。それに対してビル・ゲイツは、「テロと闘うためにやるのではない。正しいことだからやるだけだ(“This is a right thing to do.”)」と答えた。私はこの言葉に非常に胸を打たれた。多くの人がこのことに気付いているが、行動に移す意志が足りない。

特に、生きていくためのお金にこと欠かなくなった人間は個人のエネルギーを何かに使いたい、死ぬ前に、世界にとって重要なことをしたいと思う。私も、フレンズ・オブ・ザ・グローバル・ファイト(Friends of the Global Fight 以下グローバル・ファイト)に関わっているジャック・ヴァレンティも同じ気持ちである。その関わり方は、単にお金を出すことだけではなく、私の時間をそういった活動に費やすことでもある。日本には、多くの経験やスキルがある。科学も重要であるが、それだけでは不十分である。我々に必要なのは、政治的な意識や組織化、そして各国にやるべきことをやらせることである。お金を出すだけが重要ではない。それを生かす能力をその国の人々に身に付けてもらうことが大切である。

フレンズ・オブ・ザ・グローバル・ファイト(グローバル・ファイト)について

設立経緯

私は地球的課題に対して、2つの方法で関与してきた。一つは、ナンシー・バードサルを理事長とする世界開発センター(Center for Global Development)というシンクタンクを設立し、開発問題について研究している。もう一つは、DATA(Debt, AIDS, and Trade in Africa)というアドボカシー組織を、ビル・ゲイツ、ジョージ・ソロスと共に設立し、ボノがそのスポークス・パーソンを務めている。

私は以前、グローバル・ファイトのような組織の必要性については全く認識していなかった。ある時、ダボス会議でクリントン前大統領とリチャード・フィーチャム世界エイズ・結核・マラリア対策基金(世界基金)事務局長の話を聞く機会があった。二人の話は衝撃的で、私は世界が感染症にもっと積極的に取り組まなくてはならないと痛感した。私はスピーチを終えたフィーチャム事務局長に近づき、いくばくかの小切手を渡し、このお金をあなたの活動に使って欲しい、このお金をどのように使っても良いが、政府にできないことをやって欲しい、と伝えた。その後、フィーチャム事務局長からそのお金の使途について何度か相談を受けたが、世界基金の問題は、米国の政府や議会にその活動を知られていないことにあると気付き、世界基金ワシントン事務所を開設してはどうかと提案した。しかし、世界基金は、本部以外にオフィスを置かない原則なので、理事会でその考えが否認された。そこで一計を案じ、フィーチャム事務局長に渡したお金を返してもらう格好にして、私自身が世界基金を民間の立場で支援する組織、グローバル・ファイトを2004年4月にワシントンに開設した。

活動内容

グローバル・ファイトの主な活動は、政府と議員に対して、世界基金の活動について説明し理解を得ることである。議会で問題視されそうなこと、例えば、ウクライナへの資金供与の差し戻し、あるいは米国内で批判の強いミャンマーやキューバへの資金供与について説明し、彼らの質問に答えるようにしている。また、世界基金は実施機関ではなく、あくまで資金供与機関であり、世界基金が必要としている資金を集めることが極めて重要であることに理解を求めている。ブッシュ米国大統領は、2003年に5年間で150億ドルをHIV/エイズ対策に当てると発表したが、そのうち10億ドル(毎年2億ドル)を世界基金への拠出に当てるとした。米国議会では、リック・サントーラム(共和党)、ジム・コルビー(共和党)、ジョン・マッケイン(共和党)、デイブ・ウェルドン(共和党)、クリス・ドッド(民主党)、リチャード・ダーバン(民主党)といった議員が党派や国益を超えて、人類共通の課題に取り組もうとしている。2004年度、政府は議会に2億ドルを要求したが、議会は2.5億ドルの予算をつけた。2005年度には政府が要求した2億ドルに対して、議会は5億数千万ドルを予算化した。2006年度予算として、政府は3億ドル要求したところ、共和党のリック・サントーラム、民主党のリチャード・ダーバン両氏の共同修正案として8億ドルの予算がつけられた。これは、共和党のリーダーであるビル・フリスト上院院内総務のサポートのもとに実現されたといえる。以上のように、この3年間、議会は大統領が要求した額以上の予算を世界基金に配分してきた。グローバル・ファイトの活動は、こうした動きを支えることにある。ジュネーブにある世界基金事務局はこうした米国の政治的動きを知る必要があり、いわば、グローバル・ファイトは、米国議会と事務局をつなぐパイプ役を果たしている。

スタッフの構成

ファイトは5名強のスタッフで構成されている。ファイトでは、非常に著名なロビイストであるジャック・ヴァレンティを理事長に任命した。彼は、リンドン・ジョンソン大統領の広報官、アメリカ映画協会(Motion Picture)のCEOを長年務めた人物で、政府や映画業界に広い人脈がある。彼は、政府のどんな人物にも電話一本で、15分の面会を申し込むことができる。87歳であるが37歳とも見紛うようなエネルギーがあり、議会関係者への働き掛けを進める上で多大なる貢献をしてくれている。また、初代事務局長は世界基金で働いていた経験を持つ人物であった。

議会への働き掛け

米国議員はそれぞれ世界基金に対して異なる意見を持っている。一般的に、共産主義への警戒心から、キューバへの資金供与に批判的であり、ミャンマーを支援することに対しても批判が強い(注:世界基金では、政治体制上、難しいとされる国に対しては、モニタリングをきちんと行うことで、批判している国を納得させる努力を行っている)。特にHIV/エイズに関しては、キリスト教右派は静脈注射による麻薬使用によるHIV感染が多くを占めるウクライナへの支援や、コンドームの使用による予防に反対しており、政治的に極めてデリケートな問題である。

こうした現実を踏まえて、グローバル・ファイトは、議員に対して、世界基金の活動は決して政治的な判断によるものではなく、医療を提供しようとしているだけであると伝えている。また、幸いにして、キリスト教右派は「良いこと」は支持しようとする。さらに、政府のABC(禁欲、両性の婚外交渉自粛、コンドームの適正使用)戦略によって、保守層の間でもエイズ問題への抵抗感が弱まってきている。実際、ABC戦略はHIV感染予防活動の中でも効果を発揮している。ウガンダでの取り組みがその顕著な例といえよう。

グローバル・ファイトは議員間の意見の不一致をなくそうと、できるだけ各議員に最適と思われる情報を提供し、謝った情報の訂正に努めている。共和党のサム・ブラウンバック議員が世界基金に対して辛辣な批判を繰り広げていたが、それに対して、グローバル・ファイトは、批判のもとになっている誤った情報を訂正して回った。また、ボノの働きかけも功を奏している。彼は、ジェシー・ヘルムスやリック・サントーラムといった保守的な議員に対して、世界の感染症問題は決して政治問題ではなく、人類共通の課題なのだと説いている。非常に有効なアプローチだと思う。

また概して、議員は、選挙の票数には直接つながらない問題への関心が低いため、国外の感染症問題に対して彼らの意識を喚起するのは非常に難しい。議員の関心を引きつけるためには、世界基金の資金を受けている国の現場を視察してもらうことが極めて重要と考える。視察に行った議員は、他の議員に対するスポークス・パーソンになりうる。その他、世界基金の資金を得ている人をワシントンに連れてきて、議員と話をする機会を設けることも効果的である。また、2005年度には、現場を見た議員を彼らの選挙区のコミュニティに連れていき、そこで住民の意識を喚起してもらうことも検討している。

議会への働き掛けをする際、有効なツールとなっているのは、世界基金の活動内容を収録したビデオ(9分)である。グローバル・ファイトでは、リザルツというNGOと協力して、議会のみならず、全米でビデオを配布している。このビデオは、世界基金の活動について説明する際の導入として使っている。また、世界基金の動向について簡潔にまとめ、定期的に配布している資料も非常に役立っている。

グローバル・ファイトが達成したこと

グローバル・ファイトの功績として、世界基金と米国の政治システムの間に対話を確立したことを挙げられる。フィーチャム事務局長とコンドリーザ・ライス国務長官やジョン・ブレトン米国務省国際安保担当次官、ボブ・ゼーリック現国務副長官、そして様々な議員との懇談の機会を設けてきた。彼らは、フィーチャム事務局長を個人的に知るようになり、世界基金の活動ついての誤解がなくなり、世界基金を評価するようになってきた。

また、世界基金と大統領緊急エイズ救援計画(PEPFAR)との間に起こった深刻な対立の解消に貢献したことも達成したことの一つといえる。両者の対立は、バンコクの世界エイズ会議で顕著となったが、世界基金のスタッフは、この対立がどれほど深刻であったか、またこうした事態にどう対処すべきか分からなかった。バンコクの会議に集まった人々は皆、米国の政策(ABCも含めて)を批判したが、これは世界が結束してHIV/エイズと闘っていくためには全く意味のないことである。そこで、グローバル・ファイトは、フィーチャム事務局長とPEPFARの大使であるランドール・トバイアスを引き合わせ、両者の関係修復を図った。トバイアス氏はAT&TとEli Lillyの最高経営責任者を務めた非常に優秀な経営者であり、偏見を持っていない。非常に率直な意見交換を通して、両者は協力的に、また相互にポジティブになった。

3つのフレンズの役割

2005年4月19日にフランスにも欧州世界基金支援委員会(Friends of the Global Fund Europe)が設立される。フランスの元保健大臣のミッシェル・バルザックが会長を務め、世界基金の元スタッフが関わっている。

米国は2004年から世界基金の全拠出額の3分の1までしか拠出できなくなった。この原則は、米国が世界のGDPの32%を占めていることから考えれば、妥当な数字であるが、米国の拠出額を増やすためには、全拠出額を増やさざるを得ない。それゆえに、3つの支援組織が結束して、資金の動員を働きかける意味がある。日本の世界基金支援日本委員会はアジアを、欧州世界基金支援委員会はヨーロッパを先導していくことが期待される。また、世界には、巨額の資産を持っているにもかかわらず、1ドルも拠出していないような国がある。そうした国に対しても責任を分担するよう働きかけてはどうか。

グローバル・ファイトとしては、常に米国の人々に世界基金に関する情報を伝えることが重要であると考えている。世界基金への拠出の3分の1を占めている米国が、世界基金への関与と情熱を失ってしまえば、世界基金の資金繰りは悲劇的な事態に陥る。米国の動きに影響されて、他国の世界基金への支援も一気に後退することも危惧される。

日米欧の3つの支援組織(フレンズ)が全て同じことをする必要はないが、色々な面で協力しあって相乗効果を高めることができると思う。

今後の課題

2006年には、国際社会がより結束し、世界基金を継続的に維持していけるような国際的システムが不可欠と考える。フィーチャム事務局長自身が拠出金を募るために世界中を飛び回ることは余りにも非効率であり、人間の命が、拠出を得られるか否かに大きく依存することは極めて危険なことと言える。(注:現在、持続的な資金調達システムとして、フランスが国際金融取引税と国際連帯税、英国が国際金融ファシリティ(IFF)を提案している。)

感染症との闘いを進めているプレイヤーには、国連合同エイズ計画(UNAIDS)、世界保健機関(WHO)、世界基金、各国の二国間スキーム等があり、混乱した状態にある。相互に連携した持続的な仕組みを作らなくてはならない(注:UNAIDSを中心にThree Onesという共通指針が打ち出され、一国に一つの指針、一つの調整機構、一つのモニタリング・評価システムの導入が進められている)。

また、持続的な仕組みを作るためにも、世界基金の実績を目に見える形にすることが大切であると考えている。世界開発センターでは、4年前に、17の異なる感染症への対応の成功事例を現場の専門家にまとめてもらい、Millions Saved: Proven Successes in Global Health(救われた何百万の命:国際保健における証明された成功事例)を出版した。同様に、グローバル・ファイトでは、世界基金の成功事例をまとめ、議会に配ること検討している。世界基金は、次の申請募集といった、次に何をやるかということに気を取られ過ぎているように思われる。何を達成したか、何がうまく行かなかったかにも関心を持ち、今後の参考にしていくべきだと思う。

世界基金はこれまでにない全く新しい考え方に基づいて設立された組織である。受益国の自立性を重視し、技術的な観点から申請案件を審査している。しかし、技術的に可能だからといって最善のプロジェクトとは言い切れない。そこが今後問題になってくると思う。インフラのないような国では、自立性が問題ではなく、実施能力が問題ではないだろうか。

昨今、世界基金には資金はあるが、申請の数が少なくなってきていると聞く。コロンビア大学教授のジェフリー・サックス氏が批判する通り、世界基金の要請主義には非効率な側面があることは否めない。アフリカでは、保健医療サービスの46%が宗教組織によって提供されているが、彼らには世界基金の資金の4%しか流れていない。それは、世界基金の資金供与プロセスが政府に支配されているからである。私は世界23カ国で80万人の児童に教会を通してさまざまなサービスを提供しているコンパッション・インターナショナルというNGOを支援している。このNGOは、アフリカの5カ国でも15万人の児童にサービスを提供しており、そのうちの20%がHIVに感染している。

彼らは、独自の仕組みを通して、そうしたHIVに感染した児童に抗レトルウィルス薬(ARV)の配布を効率的に行ってきた。私はその活動をより強化して欲しいと考え、個人的な寄付をした。もしも、そのNGOが世界基金の資金を得るまでに3年間かかってしまうのであれば、その間に何人の児童が命を落とすことになるだろうか。非常に深刻な問題である。要請主義ではなく、もっと迅速に動ける体制が求められている。

民間企業の世界基金への関与は非常に限られている。現在、アングロ・アメリカン(鉱山会社)の副社長であるブライアン・ブリンクが世界基金の理事会の民間企業を代表しており、アングロ・アメリカンを含む数社は世界基金の活動に多大なる貢献をしている。企業が出すシードマネーは、世界基金の活動にとってきわめて重要である。

最後に

感染症の問題は、大変大きな問題だということは分かっている。ただ、富める国の富める人々はそれが自分とは無関係なことだと思っている。現場を見ることが必要である。私は、ナイロビ郊外のスラムに行き、エイズ患者を訪ねた。家族を全員亡くし、暗い小屋の中で一人死を待っていた。何の希望もない。そうした人に対して、我々は何かしなくてはならない。そして、何かできる。これこそが、私がこういったことに関わっている理由である。

日本は戦後、産業面では非常に積極的であったが、それ以外の分野について言えば、強引なことを避け、非常に臆病であったと思う。でもそうした時代はもう終わったのではないだろうか。日本は非常に活力のある豊かな国である。臆せず外に出て欲しい。先日の津波の被害に対する日本の迅速な対応は素晴らしかった。世界もそれを認めている。ここにお集まりの方々や、他の国の皆さんのような方々が結束し、自ら組織化し、関わっていくことが重要だと思う。

(本文は、2005年3月30日から4月1日にかけてエドワード・スコット氏が訪日した際の様々な会合での発言に基づき、世界基金支援日本委員会事務局の責任においてとりまとめました。)

フレンズ・オブ・ザ・グローバル・ファイト
Friends of the Global Fight against AIDS, Tuberculosis & Malaria

http://theglobalfight.org/

世界基金を支援する米国の民間組織として、2004年6月に設立された。連邦議会をはじめ政策形成に関わる米国のオピニオンリーダーに、三大感染症の脅威と世界基金の重要性について訴える活動を実施する。また、米国の地域社会における認識喚起のために、映像制作などを通じて啓蒙活動を行っている。著名なロビイストで、モーション・ピクチャー(アメリカ映画協会)のCEOを長年務めたジャック・ヴァレンティ氏が会長を務める。創立者は官僚出身のIT企業家として成功を収めたエドワード・W・スコット氏。貧困や開発など数々の地球的課題の解決に高い関心を寄せており、100万ドルの私財を投じてフレンズ・オブ・ザ・グローバル・ファイトを創立した。